伊勢神宮式年遷宮 御神木祭

日本の神道の頂点は、伊勢神宮。
正式名称は「神宮」と呼ばれます。
1300年にわたる遷宮行事を、現代の木曽ひのきが支えます。

近年の様子をご紹介します。


●伊勢神宮式年遷宮とは?

伊勢神宮は、20年に一度の建て替えを行っています。
これらの行事は「式年遷宮」と呼ばれ、社殿の更新とご神体の遷御など、一連の祭事だけでも30を超えます。
詳しくは伊勢神宮のサイトからご覧ください。

このうち、御神体を収める器など、主要な部分は「一級のヒノキ材」と定められており、木曽地域でも江戸時代後期から御用材を産出しています。
上松町周辺で御用材を産出し始めて、およそ100年ほど。
特にご神体を収める器は「御樋代木(みひしろぎ)」という御用材から削り出され、この御樋代木は「御杣始祭(みそまはじめさい)」で伐採されます。

まず、この祭事の様子をご覧ください。
木曽奉賛会による映像で、昭和60年に開催された「第61回式年遷宮 御杣始祭」のドキュメントです。



●上松町で開催された、関連行事

伊勢神宮式年遷宮に向け、御用材を伐採・搬出する様子です。御用材の中でも御樋代木は、手厚く奉られて伊勢に送り出されます。


(1)斧入式行事

御杣始祭の8年前に行われ、伐採本数は1本。
次の祭場と見込まれる地域で、安全祈願を目的として実施されます。
神宮の正式な遷宮行事ではありませんが、杣人の貴重な技術育成の機会です。
画像は2017年10月28日。

 


(2)御杣始祭

伊勢神宮のいわゆる「御神木」、御樋代木を伐採する祭事。
左は1985年、右は2005年で、どちらも6月3日です。
2本の木を交差させて寝かせる習わしであることから、それぞれの木の間隔が約20m以内でなければなりません。
どちらの画像も、手前が内宮、奥が外宮の御樋代木です。
この御樋代木を伐採後、地元で奉曳する行事を「御神木祭(ごしんぼくさい)」と呼びます。

 

杣人の仕事は伐採だけでなく、御神木の化粧掛けという作業が待っています。
神宮からの発注書に基づいて、寸法も伐口の形状も斧1本で整えていきます。

この年の御神木は、内宮が樹齢270年、外宮が340年と判明しました。



(3)御神木祭

化粧掛けが完了した御神木を地元でお借りし、お祝いの奉曵行事が行われます。
これも正式な遷宮行事ではなく、御神木を産出する地域の祝い事です。
御神木は内宮と外宮、それぞれの奉曵台車に載って町を練り歩きました。
画像は2005年、6月4日の様子です。

御用材は6月6日朝、伊勢へ向かって出発していきました。